Column コラム

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またまた前回の更新から早くも4ヶ月以上が経過してしまいました。そして気付いてみると、本年4月に独立して自分の事務所を立ち上げてから、ほぼ9ヶ月が過ぎてしまっていました。なんとか最初の年越しを無難に迎えることができそうで、今はただとにかくホッとしております。

不安な気持ちを感じる余裕がないほど、この9ヶ月という時間はまさにあっという間に過ぎていきました。もちろん頭では分かっていたことですが、大きな組織を離れることにより、改めてこれまでいかに物心両面において周りの方々に支えられていたのかを痛感した9ヶ月でした。月並みですが、この感謝の気持ちをいつまでも忘れないように、ここに記しておきます。その一方で、独立という選択をしなければ得られなかったであろう多くの出会いがあり、そしてこれまでとは全く異なる新たな可能性への挑戦の機会に巡り合うこともできました。この幸運にも感謝以外の言葉が見当たりません。

そして、来年はこの新たな出会いと挑戦の機会をさらに羽ばたかせていけるよう、より一層研鑽を積む所存ですので、引き続き変わらぬご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。少なくとも、今年よりはマメにコラムを更新したいと思います(笑)。

末尾となりますが、これからますます寒さが厳しくなっていくようですので、皆様くれぐれもご自愛いただき、良いお年をお迎えください。

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せめてひと月に1回は更新しようと思っていたのに、あっという間に2か月が経ってしまいました。自分がその立場になってみて初めて、定期的かつ頻繁にウェブメディアなどに良質な記事を公開されている方々の凄さが身に染みて分かります。

それはさておき、前回と同様で恐縮ですが、今回もつかみはゴルフからです。仕事の関係上、男子女子を問わず、最近はプロの方とラウンドをご一緒させていただく機会が増えました。私は上手な方とご一緒させていただくのは大好きなので、そのような機会をいただいた時は毎回非常に楽しみにしているのですが、数少ないながらもこれまでの経験から、プロと言っても様々なタイプの方がいらっしゃることがだんだんと分かってきました。ゴルフとは関係のないこちらの仕事やプライベートの話などもうまく引き出しながらその場をとても盛り上げてくれる合コン幹事タイプ、初心者につきっきりでスイング指導を始める教え魔タイプ、一言も話さずにただ淡々とゴルフをするだけのツンデレタイプ・・・などなど。どれが良いとか悪いとかではなく、結局は一緒に回る人がどういうタイプだと心地良く感じるのかということに尽きるのですが、私個人は、ラウンド中にスイングの細かいところをいじられて対応できずにその日がメチャクチャになってしまって嫌な思いをした過去があるので、スイングについてはせいぜいワンポイント的なものにとどめ、むしろそれよりも斜面や深いラフから打つ時の注意点など、なかなか日々の練習だけでは身に付きにくい実践的なアドバイスをいただけると大変嬉しく思いますし、こちらからも折りをみてそのようなポイントについて話を伺うように意識したりしています。そして、そういった相性が合う方は非常に強く印象に残りますし、また機会があればぜひご一緒させていただきたいと思います。

弁護士と言っても最近はその業務内容は多様化していますが、本質的には、様々な場面での法的助言を提供するという、いわゆるサービス業の部類に属するものと私は考えています。ですので、上記のプロゴルファーの例の場合と同様に、クライアントが何を求めているのか、提供されたサービスはクライアントのリクエストに沿ったものか、ということで我々の仕事への評価が決まるということになります。とは言え、クライアントのタイプは様々ですし、同じ法的問題について全てのクライアントのリクエストが同じものであるとも限りません。クライアントと綿密にコミュニケーションを取りながら、相手の求めているものを汲み取るスキルが常に求められます。だいぶ前のことになりますが、企業の新人法務担当者からのご依頼で金融関連法規に関する比較的複雑な質問を受けました。しかし、徹底的に調べてもどうしても不明確なところが解消できず(だからこそわざわざ弁護士に問い合わせるわけなのですが)、相手が「新人」ということもあって、ついその不明確なところをわざと曖昧にしたまま回答してしまったことがありました。しかし、その「新人」から、すぐにその曖昧さを突く再質問をいただいてしまいました。後になって、その「新人」が一流大学卒業の法曹有資格者だったということが判明するのですが、「質問に対するあなたの回答の本質的な部分について、質問で返されたらあなたの仕事は不完全だったということです。」という尊敬する先輩の言葉を座右の銘にして仕事をしていた当時の私は、自分の未熟さを深く反省したものです。その後の綿密なフォローアップで、それ以降もその担当者からのご依頼を継続的にいただけた、というのが唯一の救いではあったのですが。

折しも2020年のオリンピック開催に向けて、「おもてなし」や「ホスピタリティ」といったキーワードをよく耳にします。これも言葉にするだけなら簡単なのですが、単に日本流のきめ細かいサービスを提供すればよいというだけではなく、これから日本に来られる方がどのような「おもてなし」を求めているのかという視点からの分析が必須でしょう。

そして私に関しては、仕事でもゴルフでも、ぜひもう一度ご一緒したいと思っていただける人間になることを目標にしたいものです。

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皆様、こんにちは。

事務所の開設にあたりこのように自分のウェブサイトも立ち上げることとなりましたので、せっかくの機会を生かし、僭越ながらコラム欄を設けさせていただきました。筆不精の私にとってこのような試みは無謀以外の何物でもないのですが、特にテーマを法律のことに限定せず、その時々に思いついたことを軽い気持ちで綴っていければと思いますので、お付き合い下さい。

さてサッカーのワールドカップがいよいよ始まり、寝不足の日々が続いている方も多いのではないのでしょうか。私はサッカーにはあまり詳しくないのですが、さすがに先週末の初戦の結果は残念でした。そして個人的にさらにもっと残念だったのが、同時に行なわれていたゴルフの全米オープンです。

がっかりしたのは、期待の松山選手が上位争いをできなかったからではありません。日本予選を通過した日本人プロ3名のうち、2名が予選を最下位とその一つ上の順位で敗退、そして予選を通過した1名も決勝進出者の中でダントツの最下位という結果に、です。さすがにこれには、残念を通り越して同じ日本人として恥ずかしさすら感じてしまいました。

日本予選を通過しても本戦で活躍する選手(どころか予選を通過する選手すら)がほとんどいないことは、全米オープンに限らずその他のメジャー大会に関しても、すでにだいぶ以前から言われていたことです。予選開催コースのレイアウトが悪いのか、距離が短いのか、グリーンが簡単すぎるのか、元々のプレイヤーのレベルが低いのか、はたまたそれら全てか。いずれにしても今回の日本予選が、本戦の開催コースであるパインハーストNo.2において求められている、ティショットの飛距離・セカンドショットでのロングアイアンの精度・荒地からのリカバリー力・亀甲羅グリーンへのアプローチといった要素への対応力を試すための予選としては適切ではなかったことは明らかなように思われます。語弊を恐れずに言えば、論述式の試験の受験資格をマークシートの試験で決めたような感じでしょうか。

結局のところこの問題は、どのような目的で予選という制度が存在し、そのためにはどのような制度がベストなのかという視点が欠落しているところに原因があるように思われます。そして、これと似たような問題が私の業界にも存在しているというのは、ややこじつけが過ぎるでしょうか。先日の一部報道によると、いくつかの有力法科大学院が予備試験に受験制限を設けるように提言したとのことです。私もかつて法科大学院の教壇に立っていましたので、あまり軽はずみなことを言うつもりはありませんが、法科大学院や予備試験そして究極的には司法試験や司法修習という制度が、誰のためにどのような目的で存在しているのか、という視点を持って議論されるべきであるという認識が欠落していることに、混乱の原因の一つがあるように思います。

もちろん制度というものは、それに利害関係を有する人々も絡めて長い年月をかけて構築されてきたものであり、一朝一夕に変えることは難しいでしょうし、いきなり劇的に変えるべきでないことも多いでしょう。しかしながら、ただのゴルフ好きの一法律家としては、両制度が達成しようとする目的に向けてよりふさわしいものへと改善されていくことを、切に願ってやみません。

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